【中学理科】“圧力”なんて公式はいらない!
中学生にとって圧力が苦手だというのはよくある話です。
その理由は公式が覚えづらいの一点に尽きると思います。理科の教科書には圧力に限らず公式が多く載っていますが似かよった形式で公式を書くためどれがどれの公式だったか忘れがち、、
声を大にしては言えませんが、まあ教科書の書き方があまりよくないわけですね。
まず圧力は公式の式を覚えるべきではありません。
その定義を覚えましょう。定義がわかればおのずと公式を出すことができます。
圧力とは「1㎡あたりのN」のことです。
非常にシンプル!!文字量でいえば7文字しかありません。しかし、これだけではなんのこっちゃということだと思うので意味を加えていきましょう!!
圧力はパスカルという単位で表され、大文字のPに小文字のaでPa(パスカル)です。
なぜはじめが大文字かというとパスカルが人の名前であるからです。
ブレーズ・パスカル(1623~1662)
哲学者でも有名な彼の一番知られた言葉は、やはり「人間は考える葦である。」でしょう。前髪の感じが現代風で美少年と呼べるでしょう。笑
それはさておき圧力の理解を続けましょう。
力を感じるとき、力の大きさも重要ですが、力を与える面の大きさも非常に重要となってきます。
そのことは経験則として大体の方が理解していて、
たとえば、女性に振られる際、スニーカーで前蹴りされるのとピンヒールで前蹴りされるのはどちらが力を感じるでしょうか?
それは言わずもがな
この例において感じる力というのが圧力のことを指します。
そして重要な要素は
①蹴りの力であるN(中学生では100gあたり1Nとされるのが基本)
②蹴られる面の大きさである面積(圧力では㎡が用いられる)
です。
Nが大きくなればなるほど、面積が小さくなればなるほど圧力が大きくなるため、数学的な言葉でいうと
圧力とNは比例し、圧力と面積は反比例するということですね。
そのような圧力を定義するため、上にも書いた
「1㎡あたりのN」を圧力と呼ぶわけですね。
さて圧力に関する理解も少し深まったところで問題を解いていきましょう。
ここに直方体があります。質量は500gです。
縦1m、横2m、高さ1mとしましょう。
この直方体が床に与えている圧力は何Paでしょうか。
今、床に500gの力を与えていますが、まずこの単位をNに切り替えなければなりません。
100g=1Nなので5Nですね
そして床に力を与えている面の大きさは縦×横なので1×2より2㎡となります。
2㎡で5N与えているわけです。
しつこいようですが圧力は「1㎡あたりのN」
今回は2㎡なわけだから
5÷2で2.5Paとなるわけです。
ここから公式は「力の大きさN(5)÷面積㎡」であることがわかるわけです。
テストで圧力の問題の解き方を忘れた際、上の問題から公式を出すことは簡単です。
ちょっと難易度を上げましょう。
質量50gで、縦10㎝、横5㎝、高さ7㎝だったときの圧力はどうでしょう。
まず50gは0.5Nです。
床に力を与えている面の大きさは10×5で50㎠です。
よって圧力は0.5÷50、、、なんて式をつくってはいけません!!
なぜなら圧力における面積の単位は㎡と決まっているため、㎠で割ってはいけないわけです!!ここは落とし穴とも呼べるでしょう。
ここでの解法は2パターン
①初めからcmをmに変えておく。
②㎠で割ったあと、最後に10000をかける
のどちらかです。②のほうが簡単で計算ミスも少ないですが、忘れた場合は①を選びましょう。
今回の問題に合わせるなら、1m=100cmだから、縦は0.1m、横は0.05mになり0.1×0.05=0.005㎡となるわけです。
そして、0.5Nを0.005㎡で割れば100Paとなるわけです!!
②で解くと0.5N÷50㎠×10000です。
結構簡単でしょう!ぜひテストでも利用してみてください。公式を覚えずとも「1㎡あたりのN」さえ忘れなければ、圧力の問題は解けるんです!!